新人教師と教育実習生の参考書

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    カテゴリ: 子どもの荒れ・学級の荒れへの対応編

    「最近、学校で子どもが嫌がらせを受けているようだ。」という連絡帳に書かれていました。どのように対応したらよいでしょうか?

    つい、「これくらいは・・」「そんなことはない・・」「やることがあるから後からにしよう」と考えてしまいがちです。しかし、いじめに関係する事案です。早急に最優先に次のように対応しましょう。

    ①連絡帳の文章を3回読み直しましょう。
    3回読むことにより、気持ちが高ぶっているあなた自身が落ち着いてきます。そして、保護者の訴えを冷静に受け止めることができます。

    ②20分休みまでに本人の聞きます。
    学級担任であるあなたが話を聞きます。本人とあなたの信頼関係が鍵です。子どもが納得して安心して帰宅することが重要です。「子どもが便り」→「子どもが頼り」です。

    ③昼休みをめどに保護者にお礼と事実確認を伝えましょう。
    勇気と学校からの連絡を待って保護者は連絡帳に書いたはずです。お仕事をされている保護者は、学校からの着信履歴がないか何度も確認していることでしょう。昼食時間には保護者に連絡がつきやすいゴールデンタイムです。この時間を最大限に利用して保護者と話をします。お昼の時間を逃すと、次は夕方になってしまいます。すると、保護者の血圧も急上昇。まとまる話もこじれてしまいます。

    あなたが朝一でやることは、宿題の点検ではありません。連絡帳の確認です。
    「連絡帳」を「連絡蝶」のように、あなたと保護者を「蝶」のようにひらひらと結ぶ利用しましょう。これが、いわゆる「早期対応」の具体です。
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    さて、前回に引き続き、対応その②です。「気の合わない子が学級に一人います。」「そしてお互いが意識するようになり、悪循環です。」ということはよくあります。前回は、初期の段階のあなたの気持ちの持ち方についてご紹介しました。しあし、やや消極的で、解決に時間がかかるかもしれません。

    そこで、今回は積極的な対応について御紹介します。

    ①給食を輪番制で子どもたちと一緒に食べましょう。
    人間は、食事の時は警戒心を緩める傾向にあります。そこで、子どもたちと一緒に食事をしながら、テレビやゲームの話をしましょう。子どもたちの話を聞くだけでも、今までしならなかった新たな子どもの姿が見えてくるようになります。

    ②昼休みにクラス遊びをしましょう。
    新しい先生が赴任した時、「私はみんなと昼休み楽しく遊びたいです。」と宣言する時がありますが、学校が始まると忙しさのためか運動場で子どもたちと一緒に遊ぶ先生は意外と少ないです。そこで、気の合う子も気の合わない子を含めた学級遊びを毎日しましょう。汗だくになりながら子どもと一緒に遊ぶ、例えば「こおりおに」「しっぽとり」でもいいです。童心に返って遊びましょう。体を一緒に動かし、共に遊ぶことで学級のまとまりも生まれます、一か月でよい効果が生まれます。

    ③ノートの丸付け、コメントの時間はカットし、子どもとの会話の時間に変えましょう。
    教室でノートの丸付けやコメントを書くことをやまめしょう。あなたはいつも子どもと会話をしてふれあうようにします。少し雪が必要なことですが、今のあなたの目標は子どもたちとの人間関係を築くことです。丸付けやコメントでは築くことはできません。

    気の合わないことの関係が悪化している時、学級がうまくいってないなt思った時、是非試してみてください。
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    給食時間に、一人でプリンを4つ食べている子がいました。あなたはどのように対応しますか?

     

    給食は、子どもたちにとって楽しみな時間でもあり、楽しみなことでもあります。しかし、好き嫌いがある子にとっては苦痛な時間にもなり、マナーが守れない時には、いじめにつながる時間でもあります。

     

    さて、プリンは基本一人一つずつなのに、どうして一人で4つも食べれるのでしょうか?欠席者の分でしょうか。嫌いな子が残した分でしょうか?

     

    今回のケースでは、一人でプリンを4つ食べようとしている子どもがいます。じゃんけんで勝ったり、いらない子にもらったりして4つ集めたと考えられます。

    しかし、一人で4つ食べるのはあまりにも不自然です。いじめの芽が隠されているかもしれません。


    まずは、一人で4人分のプリンをどうして食べているのか理由を確認しましょう。

    その上でこのようなことが起こらないよう配膳のマナーを再確認する必要があります。

    配膳の基本的なルールは、次の6点です。
    (完食を目指すのではなく、マナーを守り楽しく食べることを目指します。)

    1 基本一人一人分をきちんと食べる。

    2 主食(ごはん、パン)は、自分が食べる。

    3 量が多い場合には、食べる前に食缶に戻す。

    4 おかわりをする場合は、全て食べ終わった後、教師が配膳する。

    5 プリンなどのお菓子は、じゃんけん等で公平にきめ、最大で一人2つまでとする。

    6 「ごちそうさま」の合図まで、席を立たない、片づけない。


    このマナーを守ることで、今回のようなペースは解消できます。学級の荒れは、給食の時間の荒れにもつながります。

    毅然とした教師の態度で臨みましょう。

     

    (参考資料)
    学校給食法
    (昭和29年 平成21年改正「食に関する正しい理解と判断力を養う」)
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    掲示してある子どもの作品に心もとないいたずら書きを見つけてしまいました。あなたはどのように対応したらよいでしょうか?

    子どもの作品に落書きをする。これは決して許されないことです。被害者がいること、今後、繰り返し起きる可能性があることを考慮すると、しっかりとした指導が必要になります。

    学級指導は、次のように行うことが一般的です。
    「とっても悲しいことがありました。しっかり聞いてください」と話を切り出します。
    ①落書きという行為がなぜやってはいけない行為なのかを、落書きがあった事実をもとに説明します。
    ②子どもたちを目をつぶらせて「自分がやってしまったり、何か知っている子は静かに手をあげなさい」と指示をします。

    ⇒この段階で手が上がれば、初期段階での指導ができます。しかし、手を上がる子はホトンといないと思います。
    ③A5サイズ程度の紙を配り
    ・今回の落書きについてどう思うか
    ・あなたが今回の落書きについて知っていることがあったら何でもよいので書きなさい。
    と指示をします。
    ④紙に書かせる意図は、落書きについての指導の確認と関係者の特定です。
    ⑤名前が上がれば、その子たちへの指導を行います。
    ⑥やった人が特定できない場合には、「何か知っている人やもしかして自分だよっていう人は帰りまでに先生にこっそり話をしに来てください。先生はみんなを信用しています。」と伝えます。


    多くの場合、やった人が出てくることは少ないです。学校は、警察ではありませんので犯人捜しをする場ではありません。

    しかし、落書きを書かれた子どもへのサポートや保護者への説明が必要となります。落書きを書かれた子については、個別に
    「①から⑥の指導をしたことと今後再度起こらないよう先生たちみんなで守ることと、もし同じようなことがあったらすぐに教えてほしい。」ことを伝えます。
    合わせて、その子の保護者にも
    ①から⑥への指導を行ったこと。再発防止に向けて、学校や学年で取り組んでいくことを伝えます。(状況によっては、自宅まで出向き、保護者に直接あって説明したほうがよい場合があります。)

    落書きは、こころの乱れの表れの一つです。きちんと指導をしないとあっという間に広まっていまいます。

    スタンダードな対応ですが、毅然としたあなたの態度が子どもに伝わります。見つけたその日のうちにきちんと指導を行うことが基本です。
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    子どもが何らかの原因で教室を飛び出してしまうこと、そのようなことはないとは言いきれません。

    私の経験上でも、忘れ物が原因で教室を飛び出してしまった子がいました。彼らは、例えば忘れ物をしたことに対して叱られたことを、自分を全否定されたと思い違いすることがあります。

    理由はともあれ、教室を飛び出して現在、教室にいない、居場所が分からない状況は緊急事態です。

    では、どのように対応したらよいでしょうか?
    ①隣のクラスの先生と職員室に連絡をして、とにかく本人を探すことが先決です。
    ②その際、あなたは教室に待機し、学級の子どもたちが動揺しないよう心がけます。
    ③よくいる場所として、トイレの個室、図書室が考えられます。
    ④探す場所は、下駄箱に靴があるかを確認後、教室から一番遠い場所から一人、教室から下駄箱に向かって一人の分担で探すとよいでしょう。
    ⑤万が一、学校を飛び出していた場合には、さらに緊急事態レベルは上がります。より多くの教職員で探すことになります。
    ⑥いずれも初期対応が大切です。ためらわず、教職員の力を借りるようにしましょう。
    ⑦そして、見つけた時には「絶対に叱らない」ことです。
    ⑧カウンセラーや相談員がいる場合には、あなたではなく第三者に本人の気持ちを聞くようにします。
    ⑨第三者に聞いてもらうことで、本人は本心を伝えるでしょうし、学校としての約束「黙って教室を飛び出さない」を伝えていただきます。
    ⑩「チーム学校」として専門家との連携により、今後も継続して対応していくようにしましょう。


    このような一連の手順で対応することで、教室を飛び出したその子を探すという行為から、今後もその子へのケアをしていく体制と共通理解を図ることができます。

    子どもの安全安心は、身体的な安全もありますが、心のケアも含めて今後は対応してなければならない状況になっています。心に留めて、対応しましょう。
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